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GO TOの行方

  • 2020年08月25日

 GO TOトラベル開始から一ヶ月が経過し、政府はこの間の利用者が約200万人だったことを発表しました。

 当初計画は、来年1月末までの期間中に少なくても5,600万人、月平均約900万人の利用を想定していたようですが、実際は計画想定の約2割程度の利用となってしまいました。

 この数字を見ても、政府は期間中に全人口の半分がこのGO TOを利用して旅行を楽しみ、観光関係者が潤う事を想定していたわけですが、政府の皮算用はここでも「捕らぬ狸」になってしまいました。

 トラベル予算は、約1兆3,500億円、そのうち事務委託費が当初3,095億円、予算額の2割以上の委託費に、国民は経営持続化給付金の時の電通を思いだし批判が続出、一旦足踏みをしましたがいつの間にか事業委託費を1,895億円に修正して、8月1日からのキャンペーンを7月22日に前倒しして、夏休み前にスタートしましたが、結果は前述の通りです。

 東京都をこのキャンペーンから外したことも利用客減に影響しましたが、世論調査でも明らかなように、この時期に旅行するというマインドが国民に起きなかった事が数字に表れており、5割を超える国民がこの時期の旅行は控えると答えています。

 さらに、実際には半額支援では無く、当面の補助は35%で、1人2万円かかる旅行の場合、補助されるのは7,000円だけで、1万3,000円は自己負担。しかも旅行から帰った後で申請書、領収書、宿泊証明書、個人情報同意書などの必要書類をそろえて申請しなければなりません。

 残り3,000円分の地域クーポン券は9月以降となり、それもいつからかは明らかになっていませんし、これから秋を迎え冬に向かいますが、寒くなればコロナウィルスの感染拡大が危惧されることから、さらに旅行マインドは冷え込むことが想定されます。

 観光業界が大変であれば、別の手法を考えるべきで、旅行を計画している方は2週間前にPCR検査を受け陰性が確認されてから出発する、無論、宿泊施設の従業員も陰性である事は当然で、お互いに安心であればマインドは変化をするはずです。

 これからGO TOキャンペーンは、GO TOイベントやGO TOイートなどへシフトする計画ですが、昨日の政府分科会会議ではイベントは今の5,000人を当面維持することと決定し、「新しい生活様式」は積極的に外食することを求めていません。

 GO TOキャンペーン全体が、アベノマスクに次ぐ失政となるような気がします。


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