HACは大丈夫か
- 2010年06月24日
4月19日以降なかなか時間が取れなかったことと、期待をしていた鳩山内閣の凋落ぶりに落胆したこともあって、ブログが休眠状態になっていました。スイマセン。
少し、気を取り直して、また、取り組みますので宜しくお願いいたします。
さて、JAL(日本航空)は、経営破綻から会社更生法の適用になり、管財人のもと大幅なコストカットが進められています。
JALの子会社であるHAC(北海道エアーコミューター)の株式保有はJALが51%、北海道が49%となっておりますが、JALは、子会社であるHACの経営を断念、それを受け、北海道は筆頭株主としてこのHACの経営を引き継ぎ、事実上道営の航空会社を運営しようとしています。
HACは離島路線である函館~奥尻線を含む道内6路線を運航していますが、一部を除いて搭乗率が原価割れする路線もあり、一般的に経営は厳しいものと思われます。
しかし、このHACの今後の経営について、第三者機関が資産査定などを行った結果、「新千歳空港を拠点とした場合、運営コストが割高になることや主要路線における他社(Aネットワーク)との競合などといった課題があるが、3年目から黒字になる。また、丘珠空港を拠点とした場合は、拠点機能の移転経費や格納庫の確保などの初期投資額が大きくなることや交通アクセスの確保といった問題があるが、それらに対応することで2年目から黒字となる」との報告を道に行いました。しかし、第三者機関は、HACの経営に責任を持つ立場にはありません。
それを承知で、道はこれを錦の御旗としてHAC経営に大きく舵を切りました。
私は、道内航空ネットワークの維持は、HACでなくても可能と考えます。
一つは、道内各空港に路線を持っているAネットワークに補助金を出して道内各路線の維持を求めること。
もう一つは、エアードゥや、富士ドリームエアラインズなどの独立系の航空会社と合併をして、本州から新千歳、そこから道内空港への連動でお互いの弱点を補うこと。
そしてもう一つは、HACとして必要最小限の管理部門と客室乗務員だけを残し、同型のプロペラ機を運航している(丘珠空港や奥尻空港も対応可能)日本エアーコミューター(JAC)や琉球エアーコミューター(RAC)に運航委託をすることです。
道は、現実的な選択を改めて検討すべきであり、道営の航空会社という「蟻地獄」に足を踏み込むのは避けなければならないと思います。