HAC存続に対する道の判断への疑問
- 2010年07月09日
ブログ133「HACは大丈夫か」で、道がHAC存続を筆頭株主として主体的に担うことを判断した「第三者機関による資産査定(取り組み次第で2ないし3年で黒字化できる)」について、疑問を呈しましたが、昨日、道の建設部空港港湾局空港活性化推進室に対し①第三者機関のメンバー②黒字の根拠となる試算内容③6月中に策定された「新しいHAC経営体制の基本的な考え方」の三点について、資料要求を行いました。
それについての回答が、①個人名の公表はしないが、弁護士と公認会計士である②資産査定報告に対する道の検証については現在行っており、公表は7月21日に開催される「新幹線・総合交通対策特別委員会」で報告する③これについては送付する。という内容でした。
①の「第三者機関による資産査定」については、会社を存続させたい当事者のHACが策定させたもので、委嘱したメンバーには航空業界に精通して現実的・客観的に提言できる航空専門家が入っていないことが判りました。
②については6月8日から始まった道議会第二回定例会の私の一般質問に対し道は、この資産査定の報告を受け、「HACを存続させる」という結論に至ったことを答弁しましたが、なんと、資産査定の検証を当時は行っておらず、道議会が終わった今、検証の真っ最中であるというのでは、先に結論ありきであったことを如実に語っているものと言わざるを得ないと思います。
③の「新しいHAC経営体制の基本的な考え方」については送付されてきましたが、この資料の内容は、今後行っていかなければならない検討課題や様々な調整(逆にいうと、まだ何も解決していない)が羅列されているだけのもので、どれをどのように進めていくのかのロードマップ(行程表)も示されておらず、今後、様々な紆余曲折が想定されます。
にも関わらず道は、早々とHACを道が主体となって運営することを6月始めに判断してしまいました。
今日の新聞報道では、JALが愛知県営名古屋空港から全路線の撤退を表明した問題で、フジドリームエアラインズ(FDA)が一部路線の定期就航を継承したいと愛知県に申し入れたようです。
名古屋では、今回の6月17日の一般質問、そして6月24日のブログ133で示した私の考え方に沿った方向で進みそうです。
道も、面子や体裁にこだわることなく、現実的な対処を検討すべきです。
※お詫びいたします。
前回のブログ135(国民負担と社会保障)の内容で、今回の参議院選挙結果の事に触れ「法案も衆議院可決→参議院否決→衆議院再可決というように何を決めるにも時間がかかり・・・」と掲載しましたが、「衆議院与党は、民主党307議席+国民新党3議席、合わせて310議席であり、480議席の三分の二である320議席とはなっていないことから、自公政権のように三分の二条項で衆議院再可決とはなかなかいかない」ことを文章に付け加えさせていただきます。