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LGBTQ法案を巡って(ブログ3204)

  • 2023年05月01日

 LGBT法案が自民党のお陰で暗礁に乗り上げています。

 G7サミットまでに法律を成立させるべく、岸田氏も指示しましたし、山口公明党代表も岸田氏に「自民党が後ろ向きなのは恥ずかしい。」と法案成立を進言しました。

 自民党を支持する経団連の十倉雅和代表も「世界は理解増進では無く差別を禁じ、同性婚を認める流れにある。」と指摘し、経済同友会の新浪剛史代表幹事も「LGBTQ+は、人間の尊厳に関わるテーマであり、多様な価値観を認め合う社会づくりに真っ先に取り組む。」と話しています。さらに、G7の日本を除いた6ヶ国の駐日大使が連名で、性的マイノリティーの人権を守る法整備を促す岸田首相宛の書簡をとりまとめました。

 政府そして自民党への包囲網は着実に狭まっています。

 そこで、いつものように霞ヶ関の官僚を使って、妙な仲介案を出してきました。

 2年前の超党派の議員連盟が草案した法律文の中に「差別は許されない」と表現されていた文章を、「不当な差別は許されない」と見直し、あくまで理解増進を主眼とする法律に固執して5月前半にも提出するという案だそうです。

 これに対し、『公益社団法人Marriage For All Japanー結婚の自由を全ての人に』の寺島真希子共同代表は「判例や学説上、差別とは『合理的な根拠に基づかない区別的な取り扱い』を指します。ですから、法的には『正当な差別』は存在しません。」と指摘、「『不当な差別』という言葉で保護すべき対象を実質的に狭めようとしているのは、誤解なのか、それとも抜け道を残したいと言うことなのか勘ぐってしまいます。」と話しています。

 ここまで来れば、『不当な差別』という言葉が入った法律は、それだけで訴訟の対象になるでしょう。法的に矛盾を抱えた法律を通すほど政府・自民党は劣化してしまったのか。

 ここは潔く、LGBTQや同性婚などを認める法律の制定を目指した方が良いのでは。


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