PFAS規制(ブログ3302)
- 2023年08月07日
半導体の製造に関わる有機フッ素化合物のことは、この間2回掲載しましたが、PFASの規制が25年から欧米で始まる見通しだという事も明らかになりました。
そのことで、半導体関連メーカーはサプライチェーン(供給網)の連携を強めることで代替え品の開発や調達に力を入れるなど、半導体不足をさらに悪化させかねない規制に対して早期の対応が必要となってきます。
「日経XTECK」によると、欧州連合(EU)では環境や生態系に悪影響を及ぼすとしてPFASの規制に向けた検討が進んでおり、化学物質管理の「REACH規制」などで制限が決まればPFASの製造や使用、輸入が制限されるようになり、ドイツやオランダ、デンマークなどの欧州5カ国はPFASの一括制限を提案しており、早ければ25年にもEUでPFASを制限する可能性が高くなるようです。
PFASは生態蓄積性が指摘されているため厳しい基準の設定が見込まれます。
米国では、メーン州が州法で「PFAS汚染停止法(LD1503)」を制定、2030年以降PFASの使用が不可避であると認められた場合を除き、全面禁止となりました。
韓国や台湾、中国などのアジアではPFAS規制の計画は未定ですが、将来的に規制化の可能性が有り、当然、日本国内の規制も強まることになることでしょう。
既に、沖縄の米軍基地や横田基地などによる泡消火剤やダイキンの大阪淀川工場での排水汚染や土壌汚染が指摘されていますが、政府は、未だに調査、知見の集積、それに基づく検討を行うか、など非常に腰が引けた取り組みとなっています。
この国に生まれて良かったと思えない政府の対応に、憤りを覚えます。