TPP交渉が暗礁
- 2014年02月26日
シンガポールで開催されていたTPP閣僚会議は、交渉が暗礁に乗り上げ大筋合意には至らず、事実上の物別れとなりました。
今後は4月のオバマ大統領来日時や、5月に中国北京で開催されるAPEC貿易担当大臣会議の日程に合わせて閣僚会合が開催されるかもしれませんが、先般もブログ(2月10日号)に書きましたように、様々な国の思惑、利害が交錯し、もつれた糸は簡単に解すことはできません。
マレーシアとベトナムが反対をはじめましたし、ペルー、チリも内実は反対となっています。やっと、これはアメリカのための交渉だと言うことに気がつき始めたのではないかと思います。
このような状況においてもなおTPPは「秘密保持協定」に保護されてその内容が明らかになっておらず、妥結後も4年間秘密保持義務が課せられています。さらに日本は、特定秘密保護法が可決していますから、TPPを外交秘密に指定してしまえば、一切国民に知らせる必要は無くなります。
いったい誰のための国なのか。
オーストラリアでは、議会がTPPの内容を明らかにする決議を可決し、アメリカでも議員が秘密交渉の内容に接することができるようになりました。
マレーシアも国会と国民に明らかにすると言いだし、日本、マレーシア、ニュージーランド、オーストラリア、ペルーの国会議員達がTPP秘密交渉の内容を国民に明らかにして欲しいと共同署名をし、このたびの主席交渉会議に提出するのではと目されています。
日本の国会もTPP秘密交渉の内容を国民に明らかにするよう、国民の総意を持って決議をあげて欲しいものと思います。