TPP交渉合意ならず
- 2015年08月01日
ハワイ・オアフ島ラハイナで開催されているTPP閣僚会合において、交渉参加国間での調整がまとまらず合意に至らなかった事が報じられました。
今回の閣僚交渉が行われるラハイナには、高橋はるみ知事もロビー活動のために現地入りし、道内の農業事情に対する陳情や全国知事会の要請文を甘利担当大臣に手渡すなどの現地活動を行いました。
交渉経過は、衆参両院での国会決議が無かったかのような、主食米など重要5品目の大幅な譲歩など、日本は米国の枠の中での交渉が続き、まさしく「これまでか」との諦めが蔓延する中、妥結後の道内経済への影響に対する対策が道庁内で開催されることになっていました。
結果的には知的財産分野の新薬開発データーの保護期間や酪農製品の大幅輸入枠の設定などで交渉が行き詰まったことから、先延ばしということになり、ホッとしました。
この交渉で、日本はどれだけ国益維持のために汗を流したのか判りませんが、多くの国民が情報の無いままにTPP交渉に参加することへの危惧を示していることに意を介せず突き進んだこと自体、無理のある交渉であったと思います。
今後の貿易交渉は、TPP問題などの多国間交渉ではなく、EPAやFTAなどの二国間交渉を主体に行うべきであり、米国のアジア戦略に手を貸すことなく、自国にとって何が一番大事なのかを国民と共に考えて進めるべきではないでしょうか。