TPP強行採決か
- 2016年10月28日
TPP特別委員会で参考人質疑が行われましたが、自・公・維の参考人質疑は山本農水相の強行採決発言を受けて民進・共産が欠席、全てがそろった参考人質疑は民進・共産が推薦した4人の有識者が「農業」「食の安全」の観点から発言しました。
そして、国内2カ所で行う地方公聴会も行われ、札幌では、農業と、輸出産業の代表が意見陳述し、これに各党代表からの質疑が行われました。
以前、私も危惧していましたが、21項目とも24項目とも言われるそれ以外の項目の話はなされなかったようです。
このまま、31日に委員会採決、1日に衆議院本会議での採決、となれば、まさしく国民不在の強行採決となってしまいます。
なぜ、TPPを急ぐのでしょうか?
TPP審議に関わる国内での法案を可決した参加国は皆無であり、それどころか審議さえもしていない国がほとんどなのです。
日本が一番気を遣う米国でさえ、オバマ大統領のもとでは下院も上院も全く審議されてもいません。
米国では、NAFTA(北米自由貿易協定)で約500万人が雇用を失った経験から、とりわけ「雇用」の項目が問題となり、関連する議員も反対の意思表示をしています。
昨年10月のアトランタでの「TPP審議大筋合意」は、交渉成立のために国益を全て譲り、各国の交渉に頭を突っ込んで玉虫色の決着に引き込み、後に関係国から怒りを買ったのが実態であり、その張本人の甘利前大臣は、今や何処吹く風の無責任を決め込んでいます。
農業担当の山本農水相に至っては、昨年11月、地元のJAのイベントでなんと「消費税10%増税中止」と「TPP合意撤回」に署名をしていたことが明らかになりました。 そして、この山本農水相が先日仲間のパーティーで強行採決を口にしたというから、関係大臣の質の低さに開いた口が閉まりません。
こんな事でTPPを採決していいのでしょうか。
メディアでは報道されていませんが、市民が国会前で座り込みをしています。農相だった山田正彦元衆議院議員も参加しています。