TPP暴露本と報道
- 2016年04月13日
TPP協定の集中審議に関わり、政府側の守秘義務を盾に取った説明の拒否と、それとは全く真逆で情報満載の「暴露本」。
この暴露本の内容は、民進党が人をバカにしたような委員会運営に業を煮やし、ゲラを公開するとしたことで明らかになったようです。
日刊ゲンダイによると、
「この暴露本は『西川リークス』とも呼ばれているようで、28章約460ページにも及ぶ大作で、西川議員がTPP大作委員長として携わった各国との交渉経過が詳しく書かれている。
日本側と各国要人が接触した日付や関わった人が、実名で登場、鶴岡氏をはじめ、交渉窓口となった省庁担当者が、政府対策本部人物として顔写真入りの実名で紹介されているらしい。米国のフロマンしと西川議員の面談も詳述されているほか、ニュージーランドとの乳製品輸入をめぐる交渉の生々しいやり取りもあるようだ。
本の中では、日本政府の“本音”や各国との“水面下交渉”まで暴露していると見られ、3章の中で、西川議員は『交渉の成否は農林水産関係の譲歩にかかっていた』とハッキリ書いているようです。政府・与党が交渉前に強調していた『守るべきは守る』なんて大嘘だったわけで、実際、9章の見出しも『聖域見直し・バリ会合』。14章の『オバマ来日と日米実質合意』では、『14年4月のオバマ大統領来日の1ヶ月程度前からアメリカは従来の原則論から譲歩すると水面下で打診してきていた』と明かしているらいい。
このほか、TPPを取材する大マスコミの記者がウィスキーを買ってきて、西川らと酒宴を開くことが『恒常化していた』と書いているらしい。政府も与党も大マスコミもグルとなってTPP審議を推し進めていたのだ。」
と報道しています。
その他にも道新では、「日本、米国、ニュージーランドの3国交渉において、日本車の輸入関税の期間短縮と乳製品の輸入拡大をバーターにする」ことや、昨年10月の「最終合意に至るアトランタ会合においても、新薬のデーター保護期間問題で、日本の官僚に得意の玉虫色の文章を作成するよう指示した」事などを掲載しましたが、テレビのニュースでは詳しく取り上げられませんでした。
ナゼ報道しないのか、ここにも堕落したマスコミの姿勢を見るような気がします。
このことから、暴露本には政府がとても神経質になっていることが解ります。
早晩、政府の圧力で、この暴露本は出版されないことになるものと思います。