TPP関連予算
- 2017年01月27日
昨年の国の補正予算は、記憶する範囲で4回行われたと記憶しています。
そして、1回目の補正予算は28年度予算が審議される通常国会において、並行して審議されました。
その目玉は、ご存じの通りTPP関連補正予算です。
TPP関連は、その後、28年度予算にも盛り込まれ、さらに、景気対策予算として組まれた数度にわたる補正予算にも計上されました。
国の補正予算に関わり、農業大国である北海道の補正予算も当然TPP関連というよりも、はっきりTPPが冠についた予算が大半を占めました。
私たち民進党・道民連合は、TPP批准に反対でしたから、道議会において、国会で承認されてもいないTPPに関わる予算には反対し、一方、TPPに関係なく農業土木の改良など通常でも必要な予算は確保すべきということを主張しました。
さて、20日より通常国会が始まり、代表質問、予算委員会での質疑が行われていますが、この中で、安倍晋三は「TPP協定が持つ戦略的・経済的意義についても腰を据えて新大統領に理解を求めていきたい」と言っています。
すでにトランプ大統領は、TPP永久離脱の大統領令に署名しているにも関わらず、未練たらたらで、展望の持てないTPPにすがるかのような答弁をしています。
ところで、TPPが潰えたとしたら、これまでTPP対策予算として27年度補正から28年度補正にかけて約1兆1906億円も費やしたのは何だったのでしょうか。
通常国会ではこの責任を厳しく追及すべきだと思いますが、何と、新年度予算についても1594億円が計上されています。
このことについて、安倍晋三は、「TPP対策費にはTPP発効にかかわらず必要なものがあった」、「既に予算化しているものは全てその区分であり、TPP発効に関わらず必要なものだ。従って予算の組み替えは行わない」と話しています。
何だかおかしいですね。
私たちが、道議会で「TPP関連予算として提案されたものは、TPPに関係なく北海道の農業にとって必要なもの」と主張してきたことを、安倍晋三がそっくり答弁しているのです。
今になって、TPP批准前の対策費約1兆円について責任回避を図っています。
次は、米国との二国間交渉に必要な対策予算とでも言いながら、新たなバラマキをするつもりなのでしょうか。
その場を繕ってばかりのこの男に国の予算を握らせておくことも、この国の不幸です。