TPPへの曖昧な態度
- 2013年03月27日
道議会第一回定例会が22日に終了しましたが、今回の定例会の大きな論点の一つが、北海道に大きな影響を及ぼすTPP交渉参加問題でした。
これまで、道議会は勿論のこと、高橋知事や道JA中央会、道漁連、道経連、消費者協会等、オール北海道でTPP交渉参加断固反対を申し合わせ、幾度となく政府や関係省庁に要請をしてまいりました。
そして自民党も、「TPP断固反対!」というポスターを張り出し、最優先の公約として先の衆議院選挙を戦ったことを皆さんは覚えていることでしょう。
選挙で大勝したとたん、安倍総理はTPP交渉参加を言い出し、その後、北海道から選出された与党国会議員団の反対の声はグーンとトーンダウンし、ついに口をぬぐってしまったようです。
与党の皆さんはこれを公約違反・嘘つきとは言わないのでしょうか。
今定例会の一般質問で不思議なことが起こりました。
「TPPについて」と質問通告されていた自民党の六氏全員の質問について、議会運営委員会の場で自民党会派の理事から取り消しの申し出がなされたのです。
つまり、道議会自民党の皆さんは、安倍総理のTPP交渉参加発言を考慮し、今定例会ではTPPについての発言を自粛することになったようです。
併せて、本会議冒頭での「TPP交渉に関する決議」も議会最終日の「TPP協定交渉への参加に関する意見書」の採択にも消極的賛成の立場を貫きました。
党や政府に向ける顔と地元の有権者に向ける顔の二つの顔を持つ自民党の議員。その内、「反対したけど政府が勝手に突き進み、止めることが出来なかった」とでも言い訳をするのでしょう。まさしく、処世術に長けた与党の議員達だと思います。