TPP参加後の北海道の姿
- 2013年07月06日
北海道開拓からこれまでに育んできた北海道の姿が音を立てて崩れていきます。
手入れの整った豊かな山林を有する里山の風景、なだらかな丘陵地に続く小麦畑、緑が覆い尽くすビート畑、広大な平野を黄金色に染める稲穂の風景の北海道は、雑草だらけの荒廃地が果てしなくつづく原野と化し、のどかな牛の鳴き声や賑やかな豚の姿も見えなくなってしまいました。
漁船は朽ち果て、漁港は荒廃し、北海道の沿岸は主のいない人家が風雨にさらされ、波は道路を洗っています。
病気になってもジェネリック医薬品は認められず、保険外の薬は高価で手が出ず、混合診療や自由診療で保険外の診療が増え、国民健康保険の他に民間の健康保険に入らなければ治療も受けられず、命の格差が拡大して、医療そのものが金持ちのものとなります。
食卓には、食品安全基準も無く、食べるものは遺伝子組み換えと農薬付けの穀物・野菜・果物、近海魚は品薄となり、成長促進剤で異状に大きくなった輸入養殖魚、油ののりすぎた輸入サーモン、検疫規制のないまま入ってくる肉、保存料などの添加物の効果で1ヶ月以上も保つロングライフ牛乳、食料自給率は下がり、安心な国内産品は高価格で手に入らず、消費者保護が無くなり、公共事業は海外企業に落札され、安い賃金の外国人労働者の流入によって、仕事は少なくなり、過疎地の限界集落が加速度的に進む。
ISD条項により、外国企業からの訴訟が増え、国内法は改正を余儀なくされ、地域の実情に即した条例は撤廃を求められる。
これが、TPP協約に加盟した北海道の姿のほんの一例だと思います。
北海道だけではなく、国の形を大きく変えてしまうTPPなのに、政府はなぜ猪突猛進をするのでしょうか。